圏と関手の理論

圏 (category) と関手 (functor) は数学のための言語である。 その言葉を用いることにより主張が簡潔になり, また明確になる。 特異ホモロジーは, Eilenberg と Steenrod により公理化されたが, 圏と関手の言葉を用いるとホモロジーの公理がかなり簡素化される。 そして, ホモロジー代数は, 圏と関手の言葉と共に発展した。現在では, より一般にホモトピー代数として扱うべきであるが, そのためには, 圏と関手の言葉を自由に扱うことができるようになることが必要である。

他に, 局所係数も, 圏と関手の言葉を用いて定義した方が分りやすい。

そのような「言語としての圏」だけでなく, 「代数的構造としての圏」も重要である。 例えば, small category とみなすと, 自然に groupoid という一般化が得られ, またその分類空間の構成も見通しが良くなる。

様々な空間をsmall categorytopological category分類空間として構成することができるし, またそうした方が見通しがよくなる場合も多いので, 「幾何学的対象としての圏」も重要である。

圏については, Theory and Applications of Categoriesと言う雑誌があり, その site で, 過去に出版された圏論に関する文献の reprint も公開されている。最近は, category theory については, nLab という Wiki が有用である。 新しい話題についても解説されているので助かる。

圏論についての, 基本的な参考文献については, 「圏と関手の基本」のページに書いた。