Quiver

Quiver は, 頂点とその間を結ぶ矢印から成るので small category に良く似ているが, “矢印の合成”は定義されていない。 矢印の向きを考えないとグラフになるが, quiver のことをグラフと呼んでいる文献も多いのでややこしい。 Quiver のことを directed graph と呼ぶ人も多い。Small category の定義を参考に考えると, もっとも一般的で simple な quiver の定義は次のものだろう:

  • quiver とは二つの写像 \(s,t : E \to V\) の組のことである。

よって small category の category から quiver の category へ forgetful functor がある。逆に quiver が与えられれば, その矢印で生成された “free small category” を作ることができる。つまり, forgetful functor が left adjoint を持つ。Quiver の表現も, この free category の表現として定義できる。

  • quiver と “free small category” が同値なこと [CR02]
  • quiver の表現とは, quiver から生成されるfree small categoryから Abelian category への関手のこと

その small category から得られる代数的データとして path algebra と呼ばれる associative algebra がある。また, ある一定の長さ以上の path を無視した truncated path algebra (truncated quiver algebra) というものも一般的である。更に, preprojective algebra という algebra も定義される。

Quiver から作られる algebra としては, path algebra に relation を入れたものが代表的であるが, path algebra の構成と small category の nerve の構成の類似性から, small category のホモトピー論に関することを, quiver や quiver with relation に一般化しようというのは自然なアイデアである。 そのようなものの代表として, 基本群がある。 また分類空間の類似も考えられる。

Quiver から作られた chain complex として, Kontsevich の graph complex がある。

Quiver に associate した幾何学的なものとして, quiver variety がある。 Kronheimer と Nakajima の [KN90] で構成された, ALE space 上の anti-self-dual connection の moduli space の一般化として, Nakajima [Nak94] により導入されたものである。Harada と Proudfoot の [HP05] では, このことについては [Nak96] を見るようにと書いてある。

  • quiver の表現に associate した variety (quiver variety)

\(A_n\)型の quiver の場合, Ginzburg によって別の方法で定義されたものとの比較を Maffei [Mafb] が行なっている。Maffei は [Mafa] では quiver variety への Weyl 群の作用を定義している。

Quiver の表現は, 代数多様体をその上の coherent sheaf の derived category で調べるときにも使われる。 Dynkin diagram から得られる quiver の場合, quiver の表現の圏の Hall algebra から, 対応する Lie 環の universal enveloping algebra が得られるというのが, 有名な Ringel の結果 [Rin90] である。

Quiver の表現については, Berstein, Gel\('\)fand, Ponomarev の reflection functor の理論 [BGP73] があるが, Groth と Šťovíček [GŠ18] は, その small category への拡張を行なっている。また, 表現として stable derivator に値を持つものへの拡張も行なっている。

  • reflection functor

Quiver の表現は物理でも使われるようになってきた。 Berenstein と Douglas の [BD] などである。

Quiver から群を作る方法としては, Matumoto の [Mat89] もある。 それを functor として拡張したのが, Przezdiecki の [Prz] である。

Quiverに様々な構造を入れたものも色々考えられている。

References

[BD]

David Berenstein and Michael R. Douglas. Seiberg Duality for Quiver Gauge Theories. arXiv: hep-th/0207027.

[BGP73]

I. N. Bernšteı̆n, I. M. Gel\('\)fand, and V. A. Ponomarev. “Coxeter functors, and Gabriel’s theorem”. In: Uspehi Mat. Nauk 28.2(170) (1973), pp. 19–33.

[CR02]

Claude Cibils and Marc Rosso. “Hopf quivers”. In: J. Algebra 254.2 (2002), pp. 241–251. arXiv: math/0009106. url: http://dx.doi.org/10.1016/S0021-8693(02)00080-7.

[GŠ18]

Moritz Groth and Jan Šťovı́ček. “Abstract tilting theory for quivers and related categories”. In: Ann. K-Theory 3.1 (2018), pp. 71–124. arXiv: 1512.06267. url: https://doi.org/10.2140/akt.2018.3.71.

[HP05]

Megumi Harada and Nicholas Proudfoot. “Hyperpolygon spaces and their cores”. In: Trans. Amer. Math. Soc. 357.4 (2005), 1445–1467 (electronic). arXiv: math/0308218. url: http://dx.doi.org/10.1090/S0002-9947-04-03522-6.

[KN90]

Peter B. Kronheimer and Hiraku Nakajima. “Yang-Mills instantons on ALE gravitational instantons”. In: Math. Ann. 288.2 (1990), pp. 263–307. url: http://dx.doi.org/10.1007/BF01444534.

[Mafa]

Andrea Maffei. A remark on quiver varieties and Weyl groups. arXiv: math/0003159.

[Mafb]

Andrea Maffei. Quiver varieties of type A. arXiv: math/9812142.

[Mat89]

Takao Matumoto. “Any group is represented by an outerautomorphism group”. In: Hiroshima Math. J. 19.1 (1989), pp. 209–219. url: http://projecteuclid.org/euclid.hmj/1206129490.

[Nak94]

Hiraku Nakajima. “Instantons on ALE spaces, quiver varieties, and Kac-Moody algebras”. In: Duke Math. J. 76.2 (1994), pp. 365–416. url: http://dx.doi.org/10.1215/S0012-7094-94-07613-8.

[Nak96]

Hiraku Nakajima. “Varieties associated with quivers”. In: Representation theory of algebras and related topics (Mexico City, 1994). Vol. 19. CMS Conf. Proc. Providence, RI: Amer. Math. Soc., 1996, pp. 139–157.

[Prz]

Adam J. Przezdziecki. An “almost” full embedding of the category of graphs into the category of groups. arXiv: 0912.0510.

[Rin90]

Claus Michael Ringel. “Hall algebras and quantum groups”. In: Invent. Math. 101.3 (1990), pp. 583–591. url: http://dx.doi.org/10.1007/BF01231516.