写像空間を用いた構成

連続写像の成す空間 ( 写像空間) は, 代数的トポロジーで重要な役割を果す。そのため, たとえ研究対象が 可微分多様体であっても, 可微分多様体の圏の中だけで話をすませるわけにはいかないのである。

連続写像の homotopy fiber については, Puppe の [Pup74] がある。 位相空間 \(F\) を fixし, homotopy fiber が \(F\) である連続写像の圏を考え, その圏がどのような操作で閉じているかを調べている。

その拡張として, 局所化を考えた Chacholski と Pitsch と Scherer の [CPS06] がある。

ループ空間の積は up to homotopy でないと associative にならないが, strict に associative な積を持つモデルとして Moore loop space と呼ばれる構成がある。Fiedorowicz の [Fie84] では, それに対応する懸垂が定義されている。

  • Mooreループ空間と Moore path の空間
  • Moore suspension

Path に条件を付けると, path の空間の様々な部分空間ができる。ループ空間 や free loop space もその一種である。他に Hingston と Oancea [HO] が考えている \(\CP ^n\) の中の \(\RP ^n\) に終点を持つ道の空間のようなものも考えられている。

写像空間を考える上で, exponential law あるいは adjointness は非常に重要である。

  • 連続写像 \[ f : X\times Y \longrightarrow Z \] に対し, そのadjoint \[ \ad (f) : X \longrightarrow \mathrm {Map}(Y,Z) \] の定義

References

[CPS06]

Wojciech Chachólski, Wolfgang Pitsch, and Jérôme Scherer. “Homotopy pull-back squares up to localization”. In: An alpine anthology of homotopy theory. Vol. 399. Contemp. Math. Amer. Math. Soc., Providence, RI, 2006, pp. 55–72. arXiv: math/0501250. url: https://doi.org/10.1090/conm/399/07512.

[Fie84]

Z. Fiedorowicz. “Classifying spaces of topological monoids and categories”. In: Amer. J. Math. 106.2 (1984), pp. 301–350. url: http://dx.doi.org/10.2307/2374307.

[HO]

Nancy Hingston and Alexandru Oancea. The space of paths in complex projective space with real boundary conditions. arXiv: 1311.7292.

[Pup74]

Volker Puppe. “A remark on “homotopy fibrations””. In: Manuscripta Math. 12 (1974), pp. 113–120.