関手の微積分の motivation

Goodwillie が calculus of homotopy functor というアイデアをどうやって着想したかは想像するしかないが, 以下のことが関係していることは確かである。

基本は, ホモロジー群ホモトピー群の違い, cofibration と fibration の違いにあると思われる。

例えば, 写像 \[ f : X \longrightarrow Y \] が Serre fibration ならば, 任意の \(y \in Y\) 上の \(f\) の fiber と \(f\) の homotopy fiber が, 弱同値になる。 これは図式 \[ \xymatrix{ & \{y\} \ar [d] \\ X \ar [r]_{f} & Y } \] の limit と homotopy limit が弱同値であるということである。

また, Blakers-Massey の triad のホモトピー群 \(\pi _*(X;A,B)\) とは, 図式 \[ \xymatrix{ & A \ar [d] \\ B \ar [r] & X } \] についての自然な写像 \[ \lim \{B \longrightarrow X \longleftarrow A\} \longrightarrow \holim \{B \longrightarrow X \longleftarrow A\} \] の homotopy fiber のホモトピー群に他ならない。つまり空間の cubical diagram の initial object を除いた図式について, その limit と homotopy limitを比較するためのものなのである。

Goodwillie [Goo90; Goo92; Goo03] は, そのような図式の homotopy limit を詳しく調べている。

References

[Goo03]

Thomas G. Goodwillie. “Calculus. III. Taylor series”. In: Geom. Topol. 7 (2003), 645–711 (electronic). url: http://dx.doi.org/10.2140/gt.2003.7.645.

[Goo90]

Thomas G. Goodwillie. “Calculus. I. The first derivative of pseudoisotopy theory”. In: \(K\)-Theory 4.1 (1990), pp. 1–27. url: http://dx.doi.org/10.1007/BF00534191.

[Goo92]

Thomas G. Goodwillie. “Calculus. II. Analytic functors”. In: \(K\)-Theory 5.4 (1991/92), pp. 295–332. url: http://dx.doi.org/10.1007/BF00535644.