Affine空間の幾何学

Euclid空間の超平面は, 原点を通るときには単なる (余次元 \(1\) の) 部分ベクトル空間である。 一般の超平面は, 部分ベクトル空間を平行移動してできている。 より一般に, 部分ベクトル空間を平行移動してできたアフィン空間は, 線形代数 (とその拡張) で扱えるので, 大学\(1\)年次で線形代数を学んだ後に自習する題材として最適, だと思う。 しかしながら, 講義としてはあまり開かれていないので, 自習するしかないだろう。

自習の題材としてだけでなく, 凸多面体の理論reflection group などを扱う際の基礎となる。 また, 双曲幾何学を勉強する前に, アフィン空間の幾何学の基本的な性質を知っておくと, 対比しながら考えることができ, 理解の助けになるだろう。

  • 一般の位置 (general position) あるいは, アフィン独立の定義
  • アフィン写像
  • 有限集合 \(S\) に対し, その affine hull

参考文献としては, 凸多面体の本を探してみるのがよ いかもしれない。例えば, [Brø83] など。

関連した話題として以下のものがある。

References

[Brø83]

Arne Brøndsted. An introduction to convex polytopes. Vol. 90. Graduate Texts in Mathematics. New York: Springer-Verlag, 1983, pp. viii+160. isbn: 0-387-90722-X.