代数的トポロジーという名前の通り, この分野では代数的な道具は重要である。 例えば, ホモロジー代数の発展に Eilenberg
が大きく寄与したことからも分かるように, ホモロジー代数は代数的トポロジーに一つの起源を持つと言っていいだろう。 Hopf 代数も,
最初にこの分野で研究された概念である。
もちろん 群は使うが, 群になっていないものや環の条件の一部しかみたさないものも扱う。
様々な代数的対象を扱うときに, category theory の言葉を使うと便利である。例えば, Hopf algebroid
の定義など。そのような視点から書かれた本として Bergman の [Ber15] がある。 Bergmanのホームページから PDF ファイル
を download できる。
逆に, 群のコホモロジーのように, cohomology operation のような, 代数的トポロジーの道具が使われるようになった分野もある。 群
\(G\) のコホモロジーは, その 分類空間 \(BG\) の位相空間としてのコホモロジーと考えることができるためである。また, ホモロジー代数の現代的な一般化では,
model category のようなホモトピー論的な概念が中心的役割を果している。
References
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[Ber15]
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George M. Bergman. An invitation to general algebra and
universal constructions. Second. Universitext. Springer, Cham,
2015, pp. x+572. isbn: 978-3-319-11477-4; 978-3-319-11478-1. url:
https://doi.org/10.1007/978-3-319-11478-1.
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